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「真実を見つめる」2005年6月

創傷治癒過程において、線維芽細胞 Fibroblast は細胞数がピークに達する頃に、筋線維芽細胞 myofibroblast と呼ばれる細胞に特性を変えることを前回に示した。創傷治癒の場では、それらの増殖した細胞が収縮能を獲得することで、皮膚や皮下組織が縮むという現象を作り出している。この fibroblast が myofibroblast に変化することは、腱や靱帯でも同様である。

肩関節の棘上筋腱断裂はいわゆる腱板 rotator cuff を構成する腱の損傷である。その治療には臨床的にも解剖学的にも深い知識と経験が要求される。損傷した腱の断端では、この myofibroblastが良いことにも悪いことにも働く。悪いことに働けば断端で増えた myofibroblast が過剰に収縮し、癒合しつつある断裂断端にマイナスとして作用し、結果として断裂断端が離れていってしまう。よい方向に働けば、癒合した断端が寄り合って強固な結合に向かうことになる。

このような細胞間の働きは、接着分子と呼ばれる一群の分子が深く関わっている。細胞接着分子については、血管内皮細胞と血液細胞間での相互作用について多く研究されている。蛋白質や糖が、様々な分子構造をつくり、多種多様の分子間相互作用を生み出す。中でも、免疫グロブリンスーパーファミリーであるCAM cell adhesion molecule は、発生学をはじめ様々な分野で研究されており、ICAM, VCAM, PECAM などのサブタイプが以前から知られている。。我々が治療の対象にしている結合組織に関する細胞接着関連分子では、Integrin の理解が重要である。この分子はαとβの二量体からなる膜貫通型の受容体である。この受容体は ligand としての collagen, fibronectin, laminin, vitronectin などと結合する (Fig. 1)。・・・・・以後割愛

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参考文献: 末廣和久: 血管内皮細胞インテグリンの役割、Mebio Vol. 14, No. 8, 1997 メディカルビュー社

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